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第百精機 NOVO 35 Is

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第百精機 NOVO 35 Is・・・って知ってる?

関東のお客様にお買い上げ時に、ご尊父様の お持ちだった NOVO35 をお見せいただき、お父様は大事にされていたようでしたが、ハードオフやカメラ屋では 思う価格にならずで 手放せず、だけど、いま となっては「使わないし 不具合もあるし・・御社で何とかなるんだったら 面倒みてよぅ・・」と言った成り行きで ご希望価格にてお買い取り致しました。 朝日ソノラマの国産カメラ図鑑 には NOVO 35 IS として紹介されていました、搭載レンズが Tri-Lausar 4.5cm3.5 で、第百精光により1955年に製造されたとあります、ノボの初期といいますか 一号機かと思われます。


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さて 以前のブログにて・・「ノボ」というドイツ製っぽい名前の国産カメラがあった事は知っていましたが、1955年頃に製造されたらしく、あの戦争後の 経済復興の旗手として新しいものが生まれては消え 生まれては消えていった時代の機械だと思われます・・・自分としてもNOVO 35 II の実物を見るのは初めてです ・・・と紹介していた履歴がありました。

 

1955年以降は前述の機械とあと1種類にとどまり、それから 後継機も製造していないようですが、当機は富岡レンズとコパルシャッターを載せており、完成度は 当時にしては 結構高いように自分には見えます、第百‥なんて名前は あの戦争後の平和産業としての会社名と思われ、戦前戦中は光学技術などで軍需に何かしら 勇ましい会社名で 関わっていたと思われませんか? あの戦争後のどさくさです、大手に吸収されていったのではないかと 勝手に思ったりもするのです。

 

正直...「ノボ」ってそんなに見かけませんし、紹介記事もコピペ風のものが多いと思われます・・・分かったようなことを言ってはいるものの、名前を知っているだけで、この業界でお世話になって55年近くになりますが、前述状態で いまのところ 良く分かりません。 年代もあり、当機の内部状態はホコリによるネバリ、グリスの固着など良くありません、とはいえ 年代に比べ いい外観なので、修理のオジさんに「保存カメラだからネッ・・!」と無理なお願いをしてみるつもりです。


2022年 3月29日  ただいま整備を検討中、動けばいいのですが。
2022年 4月11日  整備/動作確認完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2022年 4月12日  売り切れました、いつもありがとうございます。

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やっと・・見つけた35㎜アダプターセットの スズキ プレス バン

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やっと・・見つけた35㎜アダプターセットの・・・スズキ プレス バン


某ビジネスパートナーとの話の中、 Have you sold Suzuki Press Van・・なんて話になって、免許証の無い自分は スズキ プレスバンって車だと思って、それなりの返事を考えていたら、Suzuki Camera Works made it around 1950・・と言われ、「66と35mm兼用の折り畳みカメラなんだ、Suzuki Camera Works (鈴木光学工業)というのは、エコーというライター型カメラで有名な鈴木光学の製品で、レアなカメラなんだょ」・・と話は続く。


口で いわされて 商品入手後、アレコレ調べるのですが、集めた断片的資料では前述の内容確認に役立たず、頼りにしている camerapedia でも 鈴木光学だけでは同一かどうか特定されておらず、また一番知りたい6X6と35mm兼用に関する記述がなく、We don't have enough
information to provide an accurate・・・程度の記述で、正直 府に落ちないというか よく分からないまま、とりあえず整備をはじめる事に・・・。


35mmアダプターの付属していない現状では、一コマ毎のストップ機構がなく、35mmを使うにはローライキンの初期型のようなスプロケットに一コマ毎のストップ機構の付いた35mmアダプターが予定されていたのだろう・・・と自分なりに想像しているのです。


1950年前後といえば 自分を含む団塊世代が生まれた頃で、精度管理された製造ラインや充分な材料などある筈もない時代、カメラはおろかフィルムさえ珍しく、裏紙式ロールフィルムが当然の頃に、高価なパトローネ入りの35mmフィルムのユーザーは報道関係などと限られていたと思われ、35mmアダプターは時期を見ての発売予定として、本体を優先販売した・・・と思います。


アダプターに関してウェブ上でも確認できず、果たして実在したものかどうか悩むところです。 ともかくボディには35mm用のフィルムカウンター、35㎜用と思われる折り畳みファインダーが付属し、巻き戻しのためらしきノブが装備されていました、・・・と 7年ほど前にブログに揚げていたようです、

 

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この度あれこれと集め回るうち、アダプターらしきものを入手、まさか もしか と思いながら調子のいいプレスバンを探し、取り付くことを確認しました、個体差と使い癖がついているのか、上手く動かないのが多いといわれるので、念のため修理のオジさんのゴッドハンドに託そうと思っております

同様な120と35mmフィルム兼用機を散見しますが、ただ35mmを使おうと思えば使える・・・というのが多く、巻き戻しを考えると使いたくなくなる その中にあって、上写真の35㎜アダプタセットで 実用を考え巻き戻しが出来る機構を載せた 程度のいい プレスバンは かなり珍しいと思います。


2022年03月25日  ただいま整備を検討中、しばらくお時間をいただきます。
2022年04月03日  整備/動作確認完了 カメラキッズホームページにて販売中  XXXXX円

2022年04月07日  売り切れました いつもありがとうございます。

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コンタフレックス super B + 日中交換バック +ステレオアダプター

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コンタフレックス super B + 日中交換バック +ステレオアダプター

 

カメラを扱う楽しさの中に、アクセサリーがあります、その時々の中で工夫された物や さすが・・と感心させられたり、中には首をかしげたくなるものなど 様々ですが、この度のご案内は 日中交換式マガジン をシステムに揃えた コンタフレックス super 系のです・・多分 類を見ませんから唯一ではないかと


戦後の混乱から脱した西ドイツのツァイス・イコンがフラッグシップ的位置づけで開発した超高級一眼レフシリーズのコンタレックスを展開・・ハイスペックを堅牢・緻密でまとめた最終機コンタレックススーパーエレクトリックは標準レンズ付のセットで、例えて言うとハッセルブラッド標準レンズ付セットに価格に匹敵したのです、非常に高価な価格と一種異様なスタイリング、大きさと重さなどから販売台数は伸びず、すべての機種を合わせても5万台程度とされています。

          
さて今回は、そのコンタレックスの姉妹機として廉価モデルのコンタフレックスが登場し姉妹機が展開されます、



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一連の中で、特徴のあるアクセサリ-として、Interchangeale Magazine Back (日中交換型フィルムバック)があります、簡単に言うとフィルムマガジン交換式一眼レフになり、インターチェンジャブルマガジンバックを使用すると撮影途中でのフィルム交換が可能となり、カラー/モノクロなど作画意図に合わせて対応出来たのです。


自分の知る範囲で恐縮ですが、一眼レフとしてフィルムマガジン的な裏蓋が用意され 標準裏蓋と差し替える事で複数のInterchangeable Backs(マガジン)の日中交換が可能なカメラは コンタレックスとコンタフレックスsuper 系だけではないかと・・・。


マガジン内蔵式のカメラ in カメラのアドックス や 我国のマミヤの マガジン交換機があり、基本的な考え方は同様に思いますが、一眼レフのシステムとしているわけではなかったのです、ツァイス・イコンの良き時代、 システム製と技術力を衒った余裕のアクセサリーだったのでしょう。 


言葉にすると便利そうですが、実際 マガジンへのフィルム装填は、「ややこしい・・」の一言、 正直、カメラ2台を用意する方がおおよそ楽なのです、また構造的に引きブタの差込口から光が入り込むとのことで、「黒テープを貼るんゃ」とのユーザーのお言葉もあるようです。


個人的にも 正直... 「まぁ よく作りこんだものだ・・」と関心しております。 カメラによる個体差もあり 決して 取り付けをはじめ 決して 楽に扱える機械ではありません、近代のAF/AEの便利な機械になれた方には不向きです、 この難解さ、不便さがクラカメ操作の魅力のポイントで、推理をしながらの試行錯誤を繰り返し「なるほど..」と うなづく頃には・・もぅカメラ機構研究家。


某国のビジネスパートナーから「ピカピカ仕上げのツァイスのsuper B だし ステレオアダプターとビュアーもセットだょ・・」と押し切られ、この円安のさなか に届きました、年代/個体差もありますし、整備/動作確認を予定しております、あの頃の 難解なクラシックアクセサリーを実用として使いこなして 楽しみたい・・・の方にはオススメな機械ではないかと思っております。

2022年 3月23日   ただいま整備を検討中、上手く出来上がればいいのですが、、、しばらくお待ち願います。
2022年 4月21日   整備完了 カメラキッズホームページにて販売中  45100円

 

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