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思うこと・・・6

思うこと・・・6P1390556味 というものについて・・・

カメラキッズでは例年通り 年末年始は閑古鳥が鳴く状態で、もっぱらの作業はパソコンのデーター整理にかかりっきり、普段は仕事に流されているようで、思うようなデーター管理が出来ていないように思われ、まさかの不具合もあり、ご迷惑をお掛けし わが力不足を反省いたしております。

 

年末行事の家屋の大掃除などを手伝い、ご近所の高齢の方々との話の中で「 家が古くなってボロボロょ、最近のツーバイの家はキレイからいいわねぇ・・」 に対してご年配のご婦人から  始めだけね、外観の耐久性がないから15年目ぐらいから塗料の劣化などで品が無くなり汚いだけ、でも瓦葺きと焼き板葺きの外観は、古くなっても「 味が ありますょねぇ・・ 」 とおっしゃった言葉が妙に心にしみ込む、そういうことか・・。

 

若い頃にカメラコレクターの某社長から聞かされたお言葉のなかに「キミはレンズの味を知らんのやろぅ、可哀そうやなぁ・・」 と言われた言葉が たたき起こされたように 胸の中に蘇る

 


それなりの方に長い年月使い込まれたものには沁み込んだ歴史があるのでしょう、若かったころには 使い込まれた外観から ただ古い、キタないとしか見えなかったのですが、心の不思議です 機械そのものの自体がつくりだす描写力に えも言えないがあるように いまは思えるのです。

 

こんなことを書いたら自分にとって都合のいいことを書いている・・我田引水の理・・と思われると覚悟の上ですが、本年は我々なりの思いからになりますが 先人の夢に共感できるような 味わいのある機械を ご紹介出来ればいいなぁ・・と スタッフ一同 そう思っています。

いい年でありますように。        

              平成30年 元旦   カメラキッズ スタッフ一同

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ゾラゴン搭載・・・アグファカラート36

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ゾラゴン搭載・・・アグファ カラート36

フィルム装填の簡易化を狙ったラピッドシステムの上級機として登場、同時期にコダックの提供するインスタマチック126規格と競い合うのですが、結果として12枚撮りのラピッドシステムはコダックの126カートリッジ規格のインスタマチックが優位に立ち、ラピッドフィルムは撤退を余儀なくされます。 

自分は前述のコダックインスタマチックと同時期に登場したラピッドシステムと教えられたのですが、クラシック機材に興味を持ちインターネットなど無い時代は、なけなしの蓄えで出かけた国々のお店でラピッドに相当する巻取り軸の無いダブルマガジン式は かなり前からあったことを知ることになる。


個人的には従来の35mmフィルムを流用可能な後処理・整理など利便性の高いシステムを考えたアグファの方が、撮影枚数が12枚と少ないのを除けば 好きなのですが、資本主義の世の中・・横車を押すようなおダックの力に逆らえずアグファは悔しい思いをしただろうと思います。


いまでも、一時期流行ったAPSシステム なんかよりラピッドシステムの方が、35mmシステムと関連機材の互換性もあり 絶対優れていると信じているのですょ・・・大きな声では言えませんが。

話しを戻して、カラートの外観的特徴はコダックのベス単同様・・・パンタグラフ式前板飛び出し式スプリングカメラに上下像一致式の距離計連動を載せています。 当初はフィルム会社ののアグファとしてはラピッドシステムのイメージアップを計った高級機としフルメタルの緻密なボディとして登場したのですが、その後 ご紹介の35㎜規格としたカラート36となっていたのです。


当機にはアグファの大口径高解像力レンズの SOLAGON(ゾラゴンと呼びます)が搭載されています、よく先輩コレクターから「凄いレンズでなぁ・・」とだけ教えられたものの、どう凄いのか聞く事も出来ず・・・答は藪の中。

変わったところでは レバー巻上げなのですが、力のかかり方と方向が逆で 弱点なのかもしれません、


経年のネバリ、ファインダーの汚れもそれなり、ただいま整備中・・動きますように。

2017年12月29日 ただいま整備中、しばらくお待ちください。
2018年 1月 5日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2018年 1月 5日 売り切れました いつもありがとうございます。

 

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レオタックス TV + トプコール55mm2

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レオタックス TV + トプコール55mm2

物語は・・・東京京橋のカメラ店店主の高野三郎が日本製カメラの品質向上を目指し1936年に昭和光学精機を設立、スプリングカメラのセミレオタックスで人気を得、将来は35mmの時代と認めライカを目標にするところから・・・始まります。

そっくりなパーツを作り組み上げるだけでは、部品それぞれのテンション、強度がオリジナルとは異なり、上手くいかなかったようです、結果独自の開発を重ねる方向へ進み、一見ライカと同サイズに思えるボディは、長さ・厚みとも一回り大きいのです。

ライカ III f を追いかけるように、初めてアルミキャストシャーシーを採用、上カバーもレンズマウントまでエプロンの下がった一体形とし、シャッターも T.B.1-1000の大陸表示にシンクロ付のF型を完成、スペック的にはセルフ無しのライカIIIf と同様といってもいいのでは、と思う。

社名が変更されたのか刻印もショーワオプティカル・ワークスだったのが1956年からレオタックス・カメラに変更されたようです。

その後、ライカM3に圧倒されたのか、デザイン的に独自の方向へ進むのです・・・ブライトフレーム付ファインダー、大型ノブ、フィルムカウンターを上バーが被い、セルフタイマーは間違って動かぬよう少しく上へ異動して…TV型となるのです。

自分的にはこの頃のレオタックスが一番のお気に入りで、無理に理由をあげると 数も4000台程度と少なく、距離計を合わせ 目を右へずらすだけで光学視野枠ファインダーが確認出来るなど見やすく、大型巻上げノブの操作性も自分には扱いやすく、セルフ位置も好みなのか実用的で頑丈な姿に自分には見えるのです。

レンズは固定鏡胴の50mm2が付属、各絞りの間に1/3ごとの刻みがあり、アカデミックな佇まいとまとめ方が、自分にはカッコよく見えたのでしょう、ライカブームの頃には思うものが思う値段ではなかったのですが、競い合うようにして買うしかなかった、辛い思い出がある。

周りがライカ・・と靡く中、自分としてはこの組み合わせを捨てられなかった思い出の機械です、 修理のオジさんに念のために整備をお願いすると「コレ・・まだ持ってたんか.14~5年ぶりやなぁ、最近こんなしっかりしたレンズなんて無いからなぁ・・」と言いながら作業机の隅に・・・・

2017年12月27日 ただいま整備を検討中 しばらくお待ちください
2017年12月28日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2018年 1月 7日 売りきれました いつもありがとうございます。

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コンパーラピッド搭載 ベビーイコンタ 520/18

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コンパーラピッド搭載 ベビーイコンタ 520/18

個人的には保存カメラ的存在と思っている・・・・
コンパーラピッド搭載 ベビーイコンタ 520/18のご紹介です、ご興味をお持ちの方は3分ほどお付き合いください。

さて・・・1926年に設立されたツァイス・イコンのオリジナル1号がイコンタで1929年に発売された、設計はナーゲル博士率いる技術陣であったとされている・・・。

団塊世代の自分はこの時代を知っている筈もなく、ドブ板踏んで育ってきたわけでイコンタの作りの緻密さも、クラシックカメラブームで改めてというか・・初めて知らされることになったのです。

手元の資料によると、前述のナーゲル博士率いる技術陣は、それまで蛇腹付き折りたたみカメラは前蓋兼ベースボードを開け、その内側のレール上に鳥居部を引き出す・・・従来の乾板用ハンドカメラと同じ形式が主流だったのです。 その後、前蓋を開くに連れ鳥居部が連動して起き上がる様式が開発され、それを発展させ、強力なスプリングによりボタンひと押しで撮影状態にくみ上がるようにしたのがイコンタである。 【Classic Camras Price Guide 2000 他 参照】

複雑になりがちな距離合わせもコダック式の前玉回転式を採用し難無くクリアー、1929年から1956年と商品サイクルの長い時代、基本となるベースモデルからバリーエーション・姉妹機が相当数が展開されたようです。 このアタリは各カメラ雑誌に上梓されていますので関心をお持ちの方はその方面をお調べいただければと思います。

イコンタの中で最小フォーマットである127規格の3X4cm判のベビーイコンタは1932年に発売されますが翌年には120規格の4.5X6cmフォーマットのA型(我が国ではセミイコンタ)が登場し、映画用35mmフィルムを使うカメラがライカ他からも試作実用化され、127フィルムのベビーイコンタは少数のバリエーションで終わったとされ、ノバー搭載機に比べて当機はかなり少ないとされています。 


絶対数が少ないうえに、握った人が手放さず使っていたと思われ、コテコテなのが多く市場で状態のいい
コンパーラピッド搭載のベビーイコンタを見かけるのは希だと思います。 

今回 比較的いい状態で 前述のベビーイコンタを入手出来ました、リム式のT.B.1.2.5.10.25.50.100.250.500 コンパーラピッドーシャッターに定評のあるテッサーー5cm3.5をマウントして載せています。

掌(手のひら)に収まりそうなイコンタ・・・チマチマと折りたため、自分の趣味で恐縮ですが宝石のようなアンティークな蛇腹式カメラを手元に置いて操作するのもいいものです。

2017年12月21日 ただいま整備中、しばらくお待ちください。
2017年12月26日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2017年12月26日 一瞬で売り切れました いつもありがとうございます。

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タロン アイマックス ③

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タロン アイマックス ③


某国のビジネスパートナーも「 ヒマなんでしょうか、これまで買ってくれー・・なんて言ったことも無いのに・・・Hi how have you been? Long time no talk with....ナンてサグリを入れるような電話がはいる、セール最中だし、いまなら年内に届くよう手配できるから・・と一方的に切り込まれてしまった。

「お待たせぇ~」と 届いた荷物にまぎれてタロンアイマックスが入っているではありませんか、自分の好みを分かってくれているようで、 You might like・・・ と送ってくれるのもオファーを受けた分のベンチャラだと分かっていても このサプライズに悪い気はしない。 久しぶりの派手な姿も いいなぁ~。


さて、タロンはと言うと、シャッターメーカーだった日本光測光機は、富岡光学のレンズを載せたタロン35でカメラメーカーとして市場に参入、その後セレン式式読取露出計を載せたカメラとして1960年頃に登場したのがアイ マックス。


ウェ ブ上の表記では、日本光測光機は開発力が旺盛で小規模ながらヤシカをライバルとしていた・・と紹介されているのを散見します。正直、物語を語り継いでくだ さる方も身辺に無く、実際のところを自分は知らず何とも判断できません。 


今だから思うのですが毎年新型カメラが発表された頃、合理化分業化により、
企業拡大を図ったシャッターメーカーの日本光測光機は、ノウ ハウを活かし自社ブランドのカメラを手がけカメラメーカーに参入したようです。


毎年新型カメラが出れば、中には外観がヤシカと似たカメラがあったとしても、仕方ないし・・まぁそういうものでしょう。

よく話題にされるタロンシークとヤシカラピードは縦型ハーフカメラとして外観が似ていますが内容はまったく別で、やはり別モノなのでしょう。


話しを戻して、アイ マックスのデザインは前述のように印象的、最右翼でしょうねえ・・嬉しいような 恥ずかしいような、でも手元に置
いておきたい、 ケースも付属で比較的外観程度も良く、自分としては こころ密かに得難い機械であると思っているのでしょう、修理のオジさんに『保存カメラだから・・ね 』と無理をお願いしたものの どうかなぁ~。


2017年12月14日 ただいま整備検討中、しばらくお時間をいただきます。
2018年 1月 4日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2018年 1月 6日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ピロート 折畳み二眼レフ

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ウェストレベル、アイレベル併設の折畳み式・・二眼レフ KW ピロート

カメラキッズではこれまでに何度かご紹介しているので ご存知の方はスキップいただくとして、ご興味をお持ちの方は3分ほどお付き合いいただければと思います・・・ドイツのKW (kamera wark)社の折畳み式二眼レフ、PILOT と書いて 何故かパイロットと読まずにピロートと呼ばれています。 


自分の感覚での判断として恐縮ですが、KW社は独自の切り口から組み上げたユニークな機械が多いような気がします。

カメラキッズでも フジタシックスの前身のような ピロート6X6判一眼レフ、極薄の折畳み式エツィ、ペンタ部交換と透視ファインダー併設のプラクチナ 35mm一眼などを度々ご紹介しておりますので、ご記憶の方もいらっしゃると思います。 

今回 ちょっと特異な 折畳み式二眼レフ PILOT を入手、どちらかというと部品の外れたコテコテの個体が出回るので修理のオジさんも首を縦に振らない・・・そんな状態のなか、今回はパーツ欠損も無く
比較的いい状態で、「動きそうやなぁ・・」とひとりごちてた様子から・・期待しております。

さて、いつもの camerapedia によると1931年から1937年にかけて製造されたようで、折畳み式二眼レフはウェルタのパーフェクタなどもあり それほど珍しいわけでは無いのですが、当機は127ロールフィルム規格で3×4 cm のフォーマットになって、ピントフードのウェストレベルファインダーと折畳み式アルバタアイレベルファインダーを併設し、コンパクトなのが特長です。

ただいま整備を検討中、しばらくお時間をいただきます。

2017年12月11日 整備中 完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2018年 1月 7日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2018年 1月17日 売り切れました いつも ありがとうございます。

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ドイツメイド・・・ローライB35

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Made in GERMANY の・・・ローライB35

軽量コンパクト・・トリオターレンズ搭載のローライB35のご紹介です。

ドイツはRollei社から、画期的な小型カメラとしてローライ35の発売後 廉価型の姉妹機として登場・・・したらしいのです。

学生の頃
大阪のあるカメラ店のウィンドウにローライ35がライカM4と並べて展示され、すごい価格に驚いた記憶がある、それほど発売当初のドイツ製のローライ35は希少性もあり高価だったと教えられてきたのです。

さて、自分が販売現役の頃は値段も8万円台に落ち着くものの、コンパクトカメラの代名詞ともいえるローライ35の廉価版の姉妹機に位置付にもかかわらず、代理店、販社としても数がさばけなかったのか真剣さもそこそこだったんでしょう・・・ ローライ35と比べると、オヤ・・・と思うほど割高で売れることは無かったのです。

自分としても、シンプルな外観。  樹脂シャーシーを採用し軽量化を達成、手に馴染みやすくまとめられ、 シャッター、絞りダイヤルをレンズ鏡胴環側に配置、複雑になるのを抑えて、実用だとは思いながらも、まず薦めることはなかった気がする。

また、本体真上から一目で、距離・深度・絞り・シャッター・露出計が 確認出来るところは踏襲され、さらにフィルムカウンターも確認出来るのです。

スペック的には良く出来ていたのです・・・その後、シンガポールに工場が移り、ボディ外装もペラペラのアルミ合金となって引き継がれたのですが、緻密さは無くなっているように思えます。

今となっては、生産台数の事もあり、ドイツ製は珍しいと思います、折角のキレイな状態ですから、点検後商品化を検討中。

2017年12月 7日 ただいま動作確認、各部点検中、しばらくお待ちください。
2017年12月 7日 全ての動作確認を済ませました カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2017年12月 7日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ミモザ

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ミモザ

思い出を話をすこし・・・カメラ好きのお客さんに誘われてミモザというコーヒーショップに時々行ったことがある・・・後になってミモザって名前の 自分好みの カメラ があることを知り、ミモザって何か意味でも・・と調べてみると 別名花アカシヤという可憐な花の名前だった・・・

何となく縁があるような気がして、入手後 手元に置いて時々眺めては楽しんでいたのです、

外観的には鏡胴をボディ内に収めたようで、出っ張りもなく一見コンパクトで端正な姿に見えますが、結構グラマラスで、ダイキャストで仕上げられたボディと表面にネジが露出しない加工が自分には見事に思えたのです

資料の記述を信用すると・・何と1947年にドイツのDresdenで製造されたとの事、自分より 「ひとつ年上」…何と70年前ですよ、これがゲルマンのDNAなのでしょうか、

ただいま、整備を考え中・・・。

2017年12月 4日 しばらくお時間をいただきます。

2018年 6月 7日 整備完了、いつも あ、ありがとうございますブログ更新中に売り切れました。

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