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セイキ・キヤノン w/ ニッコール 5cm2

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セイキ・キヤノン  w/ ニッコール 5cm2

L.C.S.輸入カメラ協会の資料雑誌の記述によると・・・

精機光学研究所は1936年6月に目黒に移転、翌年8月には精機光学工業株式会社に改組した。 そして第二弾として1939年2月に発売したのがご紹介している機械です。

ライカと同じ位置についたダイアルで操作するスローガバナーを装備、シャッターは1~500になった、そのため特徴的だった大きなコマ数計はライカと同じ巻上げノブ基部に移った。

3群6枚ソナー型のF2ニッコールやテッサー型のF2.8や4.5も付くようになった。

当時F3.5付の390円に対し、F2付きは550円であった。

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1938~1945年の生産期間中に細部がマイナーチェンジされながら1600台ほど製造されています。 ニコンとキヤノンがコラボしたのは、自分の知る限り、これが最初で最後なのかもしれない・・・

親しいコレクター氏からの入手品です、年代なりの劣化が気になるところ・・・念のため動作確認、整備とクリーニングの検討中。

2017年 3月31日 しばらくお時間をいただきます。
2017年 4月21日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXXX円

2017年 4月22日 売り切れました いつもありがとうございます。

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あのツガミ製作所による・・・ツガミエイト

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ツガミ製作所 ツガミ エイト 標準・広角・望遠セット。 



無駄話をひとつ お付き合いください・・・自分がダブルエイトの8ミリに傾倒しかけたのはスーパー、シングルの高倍率ズームとフェード、オーバーラップやにレンズ交換、さらにこれでもかとワイプ機構を搭載した超高級8ミリが全盛の頃だった。



ガキの頃に よく親に連れられて見た三本立て映画の幕間のニュース映画の影響もあったのか、複雑そうなシネカメラを「ニッ・・」と 鍛え上げた笑顔で構える兵隊さんがカッコ良く見え、映画はともかく何かが心に刻まれたのかもしれない。 



現役 若僧のころ 8ミリ好きのお客と話もはずみ小型映画という雑誌に感化され、某写真館のご隠居から「アルコテクニカがあるから 使うてみ・・」と借りたのが病みつきになるのです。



ツァイスのムビコンやボレックス存在を知るにつれ、集めては机の上に艦載機よろしく並べては
喜んでいた頃に、自分とは気の合わなかった意地悪上司が 「ツガミ」って8ミリがあってなぁ、カメラを構えるみたいにして写すんょ・・・と満面の笑顔で話して下さったのです。



それが、ツガミとの最初で最後の出会いで、資料雑誌では見かけるものの、大した記述も無くコピペでお茶を濁す感じの記事ばっかり、自分も名前を知ってから この45年間 一度も現物を見た事がないからかなり少ないのは間違いないようです。



ツァイスのムビコンは ただでさえ、不人気な機械だったと教えてもらっています、そのムビコンの模倣機を作る案にOKを出したツガミのご担当だった方に感謝の拍手を送りたい。



ツガミ・・・津上製作所って超精密旋盤など世界で活躍されてますから、戦時中は軍需に少なからず関係があったはず、戦後は平和産業として内政にもかかわって成長し、か・金があったのでしょう
・・・だったら、ツァイスを凌ぐ8ミリをツガミが・・・と野望を抱いたかもしれない。



 

レンズ交換は絶対条件、マルチシャッタースピード、一コマも欲しい、ボディは堅牢で・・と希望を全部盛り込んだ結果、見かけよりはかなりの重量級。

 




 

機能的には、先日ホームページ掲載のムビコンから露出系機構を省き、代わりにレンズ交換を追加した形になります、バヨネットマウントでのレンズ交換、ブライトフレーム式の広角、標準、望遠が組み込んであり、背面で切り換えが可能。 ムビコンに追いつき凌駕するものを目指して形にしているのは大したものです。



当機にはセットの標準と広角・望遠がセットで付属します、レンズ状態としては年代もありますから、ヨゴレなどは否めません、念のためにクリーニングをするのですが、小さくとも絞り機構などは他のレンズと同じですから、指も入らず手間は大変、出来る限りのクリーニングを致しました。

 

クラシック8ミリファンの方に・・・是非。

 

2017年 3月17日 整備完了しましたテストフィルムを入れ 動作確認後、カメラキッズホームページにて販売予定。

 

2017年 3月17日  全ての動作確認完了、カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2023年 6月~7月  頃に売り切れております ありがとうございました。

 

 

 

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サンダーソン トロピカル

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サンダーソン トロピカル

何年ぶりのご紹介なのでしょうか…4年ぐらいか、随分久しぶりな気がする・・・

過日、NOVAのセンセとクラシックカメラの話をした中で・・・「1900年前後はカメラといえばイギリスが中心として栄えた・・・趣味写真としてかなり高級で富裕層対象の機械が多く、家具・金属加工などさまざまな職人によって実用はもちろん、品と質と優雅さを兼ね備えたものだった」

 

その後、高価で手間のかかる木製に代わって板金組立による金属製が登場・・・1930年頃から時代はドイツへ移ります、 いまほどの金属処理技術は無くどうしても湿気に弱くサビなどのため寿命も短く、木製カメラは金属に比べると湿気に強く、いつしかトロピカル・・って呼ばれるようになっていったらしい。 

 

板金からダイキャスト、ペイントからメッキ技術と緻密な工作精度を国家規模で完成させ1940年からは1970年頃はカメラといえばドイツと言われた・・・と個人の切り口からの意見を話してもらったことを思い出す。

 

その後を我が日本が引き継ぎ小型で自動化を目指し、便利ではあるのですが、英国→ドイツ→日本と移るにつれ品と質と優雅さは失われ、価格的にも大切にしなくなり、流行に流されっぱなし・・・これからどうなってゆくのかチョッと気がかり。

話をもどして・・さて、前述のアンティークで 品と質と優雅をそなえた佇まいの イギリス・サンダーソン製木製カメラ、フランス製レンズをエアー式のコイロスシャッターにマウントして載せています・・・どんな絵が出来るのでしょうか。

正直・・フィルムも無い、スペック的にも力不足で露出条件も叶うわけでは無いのですが、存在感は絶大です。 小型で実用的な便利なものばかりを作るよりも、必要なものを守っていくことも 大切な気がする・・・今は そう思う。

年代もあり、ネバリ、カビ、使いなずみは否めず、念のためシャッターその他を整備中、もうしばらくお時間を頂きます。

 

2017年 3月 6日 ただいま整備中、完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2017年 3月22日 整備完成 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2017年 3月23日 売り切れました いつもありがとうございます。

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