ロボット スターII Vollautomat
ロボットの歴史の始まりは1931年からである、その場所はドイツのウェストフィリアのシュウエルムである。 ロボットの始祖となるモデルは1898年生まれのハインツ・キルフィットにより設計されている 彼は時計メーカーで精密部品の製造に従事していた。
アイデアマンのキルフィットは開発したカメラをコダックやアグファに持ち込んだが、両者とも小型で海のものとも山のものともつかないものには興味を示さなかったのです。
世の中不思議なもので、同じ頃、ビジネスチャンスを探していたドイツの実業家の息子 ハンス・ハインリッヒ・バーニングが親からの資金援助を得てキルフィットのカメラの製造に乗り出し1934年にはロボットカメラの特許を得るまでになったのです。
キルフィットのプロトタイプは、ロボットの標準仕様となるスプリングモーター機構をまだ内蔵していなかった。 スプリングモーターのアイデアはバーニング
によるものといわれている、このモーター機構は指でシャッター押す動作で撮影速度が決まり、当事の他のカメラとは異なる仕様でユニークなものであった。
その後バーニングはロータリーシャッターを開発し会社を育て、1938年にはロボットバーニング社と改名し、キルフィットは1938年に発表されたロボッ
トIIまでの設計の足がかりを残し、報奨金を受け取り退社している。 【 ロボット.ヒストリカ Claude BELLON 中村信一=訳 参考】
スプリングモーターという特殊な構造が監視カメラ、学術用記録カメラはもちろん軍用偵察カメラなどに使われ、目的に合わせた特注機の多様さには驚きます。 ミリタリーファンには興味を惹かれるところかもしれません。
前述のロボットヒストリカ誌には科学・工業用または軍隊使用にロボットスターⅡ No175825 が紹介されています、当機 No176376 は巻き上げノブの背が高くなり、巻き戻しノブが装備され市販のフィルムでの巻き戻しが可能となっています
スターII の後継機だと思われますが 何故かロボットヒストリカ誌には記述無し、またカメラには視野ファインダーもありませんから民生用とも思えませんし・・・またほとんどのレンズはシュナイダー社が供給していたようです、でも当機には 記述の無い我が国のタムロン25mmが搭載され、また専用と思われる特殊なレリーズでないとシャッターが切れないなど・・など・・ミステリアスな ロボット スターII Vollautomat 。
2016年12月21日 ただいま各部動作確認中 しばらくお待ちください。
2017年 6月21日
タムロン25mmはテレビカメラ用でCマウントのようですが微妙な差があり、ボレックス用Cマウントレンズではフランジバックが異なりピントが合わず、マウント固定ネジもプラスネジて固定されており、この当時はマイナスネジの筈・・・修理のオジさんは、「どこかで加工されれてるワ・・・」の一言。 調べてゆくにつれ 辻褄(つじつま)が合わなくなり 商品として再生不可との判断から処分しました、力不足はご容赦ください。