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npc 製 プロバック II キヤノン EOS-1用

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npc 製 プロバック II キヤノン EOS-1用

今はデジタル一辺倒の機材が跋扈する時代で、撮影結果の確認や補正修正貼り付けなども簡単ないい時代ではあるのですが、ふた昔前のカメラマンは構図/露出 確認とかストロボを使う場合の光のまわり具合を確認するため、「ポラをひいて・・」なんて言葉があり、事前確認を拡散転写式ポラロイドカメラが仕切ってい たのです。

 

事前確認といってもレンズも写角も異なるのでそれなりの経験と慣れに頼るのを不便として、それならばポラ専用ボディがあれば・・・というわけで、コンタッ クスはプレビューという名のボディを受注生産という形で発売したのです。 コンタックスマウント専用で 24X36mmのベタサイズでは あったのですが、ポラロイドバックのフィルム面にピントを合わせるため特別の構造とした一眼レフで、左右逆像の特注アングルファインダーを載せた、いかに もプロ用で「あなた様のために特別に作りました・・」的な雰囲気があり人気者だったのです。

その後、グラスファイバー技術を利用した焦点板などが開発され、応用技術の進歩によって焦点面をグラスファイバーで後方に移す方法でフランジバックを延長 し、インスタントフィルムバックを銀塩フィルムカメラに裏蓋を取り代える事で使える・・としたインスタントフィルムバックが npc 社から「プロバック 」として発売されたのです。    
   



ご存知の通り、ポラバックは拡散転写式(ピール.ア.パート式)インスタントフィルムを使います。 ポラロイドやフジなどからシート状のフィルムとして今でも発売され、カラー、白黒、感度の違いで何種類かあり、プレビューは構造上1シ-トに1コマのみだったのですが、当バックはフィルムをズラす事で1シート上に2コマ撮影出来ます。

付属の説明書によると
1・ カメラに本体を取りつけフィルムを装填(フィルム装填方法は省略)し、黒い遮光紙を引き抜き撮影状態とします。
2・ 一枚撮影したら、白いタブを黒いナイロンベルトと同じ長さだけ引き出し、この状態で2コマ目の撮影をします。
3・ 撮影後、白いタブを完全に引き抜き、ローラーの間から出てくるリードタブを確実に定速度で引き出します。
4・ 引き出したら、規定時間後剥がす(2枚に剥がすので ・・・ピール.ア.パート式と呼ばれる)。

操作は以上で完了、ホームページのイメージ写真の様に右側のコマが最初、左側のコマが2回目の撮影によるものです、露光されるのはアパチャー部だけでフィルムの半分以上が無駄にはなります。

構造上、遮光板がないので裏蓋を途中でバック交換のため開けたりするとフィルムが一枚無駄になる、ファインダーが奥まって見づらい、EOS-1のみの装着 可能で RS/HS 系には干渉して取り付け不可、事前確認だけにしてはフィルムが高いなど、今となっては意味が無いように言われるのかもしれません。

「そんな、骨董どうするんょ・・」 なんて野暮は言わないで、「圧縮されたデジタル音より機械的なオルゴールやピアノの音が妙に沁みる時もあるんよ・・」、実用一点張りの有用性はごもっと も・・・でも「デジタルには無い有質感と手間がワシの琴線に触れるんょ」のEOS-1ユーザーの方々、よろしくお願いします。


2015年 9月30日 カメラキッズホ-ムページにて販売中 XXXX円
2015年 9月30日 売り切れました いつもありがとうございます。

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イコンタ スーパーシックス I 型

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イコンタ スーパーシックス I 型。

ワンタッチで組み上がるツァイス・イコン社の折畳みカメラ・・イコンタの大成功、 さらに光学楔(ドレーカイル)式距離計を載せたスーパーイコンタをラインに追加。  フォーマット・レンズ・シャッター・仕上げなどによって数多くのバリエーションが展開されたのです。 

カメラを横位置で前蓋を開き、6X6フォーマットの固定ドレーカイル式の当機スーパーイコンタBは スーパーシックスと呼ばれ1935年に最初のモデルであるI型が登場します。 外観的特徴の距離計と 視野ファインダーが別々で俗に二つ眼と呼ばれます。

スーパーシックスの特徴でもある、巻上げノブによるフィルム巻き止め機構が載せられる 前の最初のモデルであるI型ですから、ボディ上部のカウンターを見て止める必要があります。  120フィルムの裏紙も今と違い統一されているわけでもなく、フィルムメーカーによる微妙な違いで画面が重なるのを避けるため1コマ少ない11枚撮りのフィルムカウンターになっていたのです・・・

でも、世の中何が幸いするか分かりません
、時代は巡って・・・

スーパーシックスの中でも不便な二つ眼の初期型が人気の高い理由は、希少ということもありますが、前述のフィルム送りの流動性にあるよう な気がします。 後継機は多重露出防止機構やフィルム送りのコマ毎の自動停止を組み込み、機能させるためには順序通りの操作が必須です、それを煩わしく感じられる方が、初期型を握って放さないのでしょう。

当機の状態として、前オーナーはあまりお使いにならず保管されたようです、持ち回りや操作キズは無いのですが塗装仕上げ部に経年劣化による塗装浮きがあります、目立つトコロですから外観にこだわる方には不向きだと思います、ご注意下さい。

念のため、シャッター整備修理・距離計調整を済ませました、シャッター機構に3ヶ月の保証が付いています。 手軽にツァイスの初期型スーパーシックスを自分流の使いこなしで操作を楽しむのもいいものです。


2015年 9月23日 動作確認と整備検討中・・・完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2015年 9月26日 整備/動作確認完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円


2016年 1月17日 売り切れました いつもありがとうございます。

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グラフレックス Speed GRAFIC

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グラフレックス Speed GRAFIC

スピグラといえば1960年代のアメリカ映画や刑事ドラマのTV番組には必ずと言っていいほど登場するプレスカメラで、大型の閃光電球を「ボシュッ」と光らせて撮るカメラマンがカッコ良く思えたものです。

ともかく、そのスピードグラフィックの歴史はかなり古く、手元の資料によると1912年とされていますが、見方/切り口が異なるのか資料により年代はバラバラです。 ご興味をお持ちの方はその方面をお調べいただければと思います。

お馴染の箱型にワンタッチで開く前蓋、大型の フォーカルプレーンシャッターを備え、小さなところは別としますが、大まかな基本設計は変わらず一見してスピグラと知らしめる事となります。  その後、1930年頃に4X5規格モデルが登場、1939年には8004a_3 6X9判のミニチュアスピードグラフィックが登場し1946年まで製造されたとあります。それに対応したレンズがシュナイダー各社から供給され、フラッシュ や暗視距離計などのアクセサリーが出揃うにつれ、シンプルで軽量でもあるところからプレス関係ご用達カメラとしての地位を確立することとなっていったと思われます。


長い間、丈夫でコンパクト、シンプルな道具として報道の世界で重宝されたのですが時代とともにその座を35mmフィルムカメラ、そしてデジタル機に譲ることになっていくのです。 

今となっては、連動距離計、フレ-ムファインダー、暗視距離計、光学ファインダー、さらにボディにフォーカルプレーンシャッターまで組み込んだ、満艦飾の何でもアリのオールマイティ機だとは思うのですが・・・実用にはどうでしょうか?

一部のフィルムカメラマニアの方には、コンパクト、シンプルさが、いまでも6X9サイズのフォールディングカメラとして山岳・風景写真などの世界で珍重されているとも聞きます。

当機の前ユーザーはマニアだったのでしょう、カラート距離計接眼部に延長アイピース、また距離計上部には暗視距離計付。 さらにカラクリのような機構のグラマチックホルダーがセットになっていました。

年代もあり、内容・動作も心配です・・・ただいま整備出来るものかどうか検討中。

2015年 9月21日 ただいま前述状態、整備検討中。

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2015年10月 7日 69規格のグラマチックホルダーにシースが4枚しか入ってないことがわかりました、上写真セットにて現状売りの予定。

2015年10月12日 動作点検確認済みXXXXX円にて販売中
2015年10月12日 いつもありがとうございます、瞬く間の売り切れ、、安すぎましたか?

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コニカ I ヘキサノン 50mm2.8 + シャッターアダプター

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コニカ I ヘキサノン 50mm2.8 +  シャッターアダプター

あの戦争が終わって、航空写真やX線写真用のルビコン(Rubicon/Rubicon)系ボディをベースにした、小西六の初めてコニカと命名された35mm判レンズシャッター機がMade in occupied Japan (占領下の日本製)として米軍PX (Post Exchangeの事で米軍基地内だけにある購買部) でPX専用コニカスタンダードとして販売され、

その後 Made in JAPAN となりヘキサー50mm3.5の他にワンランク上としたヘキサノン50mm2.8も加わって・・・コニカ I 型となっていったようですが、搭載レンズも混在し、底レザー部の型押し文字だけではなく、トップカバーにMade in occupied Japanが刻印されたものなど、バリエーションは意外と多いようです。

スタンダードとか I 型とボディに刻まれているわけでなく、いつ・・とは無しにPX専売から国内市場に行き渡るにしたがい I 型と呼ばれるようになっていったのだろう・・・と自分は思うのです。

スペック的には距離計連動の沈胴式レンズシャッター機で、コニラピッドシャッターをレンズに取り付け、手動シャッターセットにレンズ側でのレリー ズ・・・、ボディ側の多重露出防止ボタンを押してフィルムを巻き上げるといった、いま思うと寒々しいスペックではあるのですが、当時とすれば速写の必要も 無い時代、充分の機能だったのです。

前述の沈胴式鏡胴にヘキサノン50mm2.8を 加工精度の高いKONIRAPID-Sシャッターにマウントして載せた当機は、ほぼ60年を経た今も B.1.2.5.10.25.50.100.250.500の全速妥当な動作をしています。 「視野枠って? パララックスって何ソレ・・?」 の頃に距離計連動式を採用、どこがどう違うのか60年の時を経ても見やすく、 堅牢なボディと緻密な部品加工に一時代を築く小西六の水準の高さを感じ取れます。

状態として年代の比べて軽度の操作スレ、お手垢などの使いなずみ、またレザー部のシワなどは否めず、気にされる方には不向き です、ご勘弁下さい。 以外は特に目立つアタリ・キズなど無いように思います。 

付属として着脱式のシャッターアダプターが付属します、自分は初めて手にしました、ウェブ上での検索ではヒットせず、コニシロク純正なのか特定出来ておりません・・・が、年長のコレクター方に尋ねど「それは珍しいなぁ・・」「ワシは知らんなぁ」「何ソレ・・」で曖昧模糊状態。 動作に不具合は無いように思います、現状にてのおとどけ。

念のためシャッター・距離計関係の一通りの整備クリーニングを検討中。

2015年 9月 9日 ただいま整備検討中 もうしばらくお待ち下さい。

2015年 9月17日 整備/点検完了、カメラキッズホ-ムページにて販売中 XXXXX円
2015年 9月17日 売り切れました ありがとうございます。

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フランス Hermagis 製 ストラット式 折りたたみカメラ・・・

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フランス Hermagis 製 ストラット式 折りたたみカメラ・・・

 

メーカーロゴも無い、4本ストラット式・・・調べようにも、取り付く島が無いに近い状態で、唯一 の手掛かりが レンズ銘盤 の Hermagis Paris Anastigmat Major の文字で・・・検索結果は複数のレンズがヒットするのですが、思う記述が得られず、正体不明のまま眠っていたのですが・・・・、


いつもの某国のビジネスパートナーからのオファーリスト中、クラシック シネカメラとして9.5mm規格のフランス製パテーが紹介され、Cote_2_2興味を惹かれ調べていたら Hermagis はパリで1845年に設立されたフランスの会社で、映画関連のレンズを手がけ いつのころからかパテーとしてブランドを製造していたらしい。


手がかりさえ掴めば、後は根気だけのネットサーフィン・・・、諦めの悪い自分に神さまも憐憫を垂れたもうたのでしょう 運よく 米国のオークションサイトでHermagis 社のカタログを見つけ、その中に今回のカメラと思われる紹介文が掲載されていました。


1845年のファミリーとして紹介されていると思われますが・・・記述通りだとすると170年前ですょ、信じられない。 1845年起業と言う事だと思う・・・多分そう。


ともかく、いやがる 修理のオジさんに無理をお願いしているところです、動けばいいのですが、もうしばらくお待ち下さい。


2015年 9月 7日 ただいま整備中、完成後カメラキッズホームページで販売予定。

2015年 9月22日 整備/動作確認完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2015年 9月24日 売り切れました いつもありがとうございます。

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オリンパス 35 IVa

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日本製 オリンパス 35 IVa

オリンパス35の1号機の発売が、自分の生まれた年と同じ昭和23年というだけで何か特別な気がして、生きているなかで劣等感に苛まれたり、煩わしさに 膿みそうな時に、手元に置いて眺めて触っていると 不思議と落ち着けたのです・・・クラシックの良さって、そういうことなのでしょう。

商品サイクルの長い時代ですから、基本設計にマイナーチェンジを加え 昭和23~30年にかけてバリエーションを展開したとカメラレビュー誌に紹介されています、ご興味をお持ちの方はその方面をお探しいただくようお願いします。

あの戦争後の時代です、いい加減な写りのカメラが当たり前の時代に、このタフな作りは信じられない。 きっとそれなりの価格だった筈、 いつの時代も金持ちというか、旦那様っていらっしゃるようです。

戦後70年と言われるいま、今のフィルムカメラやデジカメが70年先にはどうなっているんだろう・・・といらぬ心配をしてしまう。

ともかく、作りも仕上げも丁寧でよく写る、品と質をそなえた評判の高いカメラやったんょ・・・と大人になってから聞かされ、そんなこんなで、個人的にも思い入れのある機械ではあるのです。

ただいま点検中もうしばらくお待ち下さい。

2015年 9月 5日 点検完成後 カメラキッズホームページにて販売予定。
2015年 9月 5日 点検・動作確認完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2015年 9月 5日 売り切れました いつもありがとうございます。

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