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ステレオ ロッカ Stereo Rocca

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手元の資料雑誌によると・・・1950年頃ヨーロッパを中心に趣味写真としてのステレオカメラが流行します、これまで富 裕層を対象としたマホガニー材を使った家具職人による高級木製ステレオカメラから板金加工されたシートメタル組み立てによる量産と低価格で一気にステレオ 写真のジャンルが誕生します。

各メーカの思い思いの規格と工夫で市場を競い合うなか、米国ミルウォーキーの ディビッドホワイト社が35mmフィルムを使ったステレオカメラ:リアリストを 市場に出し、これまで複雑になりがちだったステレオカメラの露出・距離関係を スッキリとまとめ人気を得ます、独自規格だった23mmx24mmはリアリストステレオサイズとして定着し、他社も同規格を採用しステレオカメラの人気定番規格となっていったようです。

当ステレオロッカも120フィルムに23mmx24mm判を24組撮影が出来るステレオカメラとして1955年に六和社から発売されています。 樹脂ボ ディにBとI (1/60程度)の2速シャッター、絞りは8.11.16の丸穴式に固定焦点式の無名レンズと寒々しいスペックですが、手元の資料によると42mmの焦点 距離のレンズを37mm間隔で載せている・・・とあります、ご参考になればと思います。

当機は前ユーザのこだわりだったと思われる、ストロボ対応のシンクロターミナル加工がなされています、専用のフラッシュガンには対応しません、ご注意下さい。

さて、写真をさほど拡大する必要もなく、ステレオ写真はベタ焼きしたものをルーペで立体画像としてみるので、無名レンズで不具合もなく十分だったようで、 同様の廉価機が出回った時代でもあったのです。 正直、当機のスペックと現行フィルム感度を考えると、実用とされる方はいらっしゃらないと思いますが、い るやもしれません、ご注意ください。

ネット上のphotopedia には専用のルーペがROKUWAから発売されていた事が紹介されているのですが、でも自分は見た事がありません・・・おそらく輸出が主だったのでしょう。

自分の思うところをひとつ・・。実用とはほど遠いスペックとは分かっていても、思う被写体に出会い、心の中でワクワクする気持で会心の絵をつくりシャッターを押してみる・・・忘れないで! 何かの時に、こういうカメラの操作をお楽しみいただきたいと思うのです。

2015年6月29日 カメラキッズホ-ムページにて販売中 XXXXX円 

2016年2月18日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ウェルミー35 M-3 / Kalimer 35

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ウェルミー35 M-3 / カリマー 35


ウェルミー
シックスで知名度のある大成光機・・・片やアメリカの大手カメラ代理店Kalimar:カリマー社。 あの戦争後1950年代当初から1990年代末にか
けてカリマー社はロシア、日本はもちろん世界各国からカメラを輸入し販売、また我が国のアイレス製品もカリマーブランドとして販売していた実績もあり、合併などで成長期の大成光機にもそれなりのオファーなどがあっただろうと思われます。


国内とは桁違いの輸出市場はビジネスチャンスだったと思われ、トイカメラ的なものから、当機のように独特な機構と外観が特徴の距離計連動式までのラインをそろえ幅広い市場を狙ったとされています。 

カメラキッズもホームページでは f2.8 を載せたカリマー35を何度か紹介していますが、フォトブランカでのブログは初めてかもしれない。7年ほど前は結構見かけたのですが、このところ欧米市場はもちろん国内でもあまり見かけなくなってきました。 

話は跳びますが、いつぞや ウェブ上で、1960年 小西六写真工業株式会社(現コニカミノルタ)が大成光機株式会社の全株取得・・・という記述を見つけ、「そうか、そうだったのか・・」と、妙にホッとした記憶がある。


話が脱線気味、元に戻してと・・・当機の特徴は独特の鏡胴形状にあります、何やら意味ありげな歯車と、せり出したカバーが機械機械した雰囲気を醸し出します。 外からは見えませんがレンズ周りにカムを配置、各社のいいとこ取りをしてまとめたような機械で、レンズを回す事で連絡バーで本体の距離計を動かす構造で、あまり例を見ません。


スペック的にはレバー巻上げのオートマットですが、巻上げにつれてセットレバーを「よぃしょ・・」と別のバーが押し下げるのですから、構造的にはノブ巻上げなのでしょう。 今となってはギミックとして動きを目視で楽しめる数少ない機械になるのでしょう。


レンズは大成光機のTerionon 45mm 3.5 をB.5.10.25.50.100.300 の6速シャッターにマウントして載せています、どんな絵作りが出来るのでしょうか?

 

念のため ただいま整備中、しばらくお時間をいただきます。

2015年 6月16日 整備完成後 カメラキッズホームページにて販売予定。

2015年 6月19日 整備完了 カメラキッズホ-ムページにて販売中 XXXXX円。
2015年 6月25日 売り切れました いつもありがとうございます。

 

 

 

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キング レグラ スーパー

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KING Regula Super

KING:キング・・・あの浅沼商会ではありませんぞ、我が国では、ドイツ製カメラブランドとしては ほとんど馴染みはないのですが、戦後のドイツにおいてキング氏にて起業されたと伺っており、ア ルミなどの金属の表面処理に特殊な技術(アルマイト処理?)を既に開発されていたようです。 いつもの camerapedia の受け売りになりますが、ある時期 時計職人を集め高品質のカメラ製造を目指していたようです。

当初は簡単なファインダーカメラのマストラ35を発表し、その後シャッター、距離計、露出計を組み込み、さらにレンズ交換まで完成させたRegula( レグラ / レギュラとも呼ばれる )シリーズを展開していったのです。 お得意の見事な金属表面処理と時計職人らしさと思われる、ネジ頭などを機械表面に出さないまとめ 方は・・・見事ですょ。

さて、ご紹介の Super は前述のRegula系の
レンズ固定式をレンズ交換式としたものとされていますが、販社による扱いでバリエーションが出来ていたようです。 広角/望遠などのレンズもありそうですが、自分は見た事が在りません。

ウェブ上の記事によりますと標準レンズに関して 次の3本が用意されたとあります、

         Lens 1: Steinheil Cassar 45mm f/2.8
            Lens 2: Zeiss Tessar 50mm f/2.8
            Lens 3: Enna Ennalyt 45mm f/1.9


でも当機はその中に含まれていない
Enna Ennalyt 50mm f 2.8 が載せられています、ここでは 前述の代理店などの事情によるモデルが製造されたと思われる・・としておきます。

キング氏お得意の曲面で構成され新珠の輝きとした Regula Super ・・・
ただいま念のため整備中 もうしばらくお待ち下さい。

2015年 6月14日 ただいま整備中、完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2015年 6月25日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2015年 6月27日 売り切れました、いつも ありがとうございます。

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