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サモカ 35LE

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三栄産業 サモカ 35LE

三栄産業を起業された坂田英雄氏は、独特の考え方というか切り口の異なる設計思想を持っておられたようです・・・従来の熟練職人による作り込み式ではなく、ユ ニット化されたパーツを組み立てることで低価格にてビギナー市場に参入、会社のロゴもAを3つ並べてピラミッド状に、「サモカって名前も Sanei Modan Camera の頭文字をとって商標にしたんだょ」 と仕事仲間から聞いた事がある。

もっともらしく聞こえるけど未確認ですから・・・あまり他の人に言わないほうがいいかもしれません・・・間違っていたらご容赦。

ともかく、言いたいのは・・・坂田氏は独自の切り口とアイデアを持ってリコーのサブミニカメラ「ステキー」や一連の縦型サモカ35などに見られる、ユニット化された少ない部品で機能するなど、今で言うコストパフォーマンス機を作り出したのです。

さて、その後継機としてダブルストロークのレバー巻上げ、単独露出計と光学枠付距離計連動式とした、当機サモカ35LEが登場します、従来機と比べると 「可も無く 不可も無く・・・」のデザインとスペックでは当時の流れにのれず、姉妹機、後継機を展開するも思うほどの市場を得られず営業的に ご苦労なされたようです。

さて、サモカLEはデザイン的にファインダーを大きくし、スッキリとした姿で一見小さく見えますが そうではありません、このアタリは氏のセンスの良さだと思います。 シャッターはもちろんオリジナルのB.1.2.5.10.25.50.100.300 のサモカシャッター。 レンズはエズマー50mm2.8・・・エルマーではありませんぞ、訛ったような、ズミクロンを足して割った様なネーミングがあの時 代なのでしょう。

当機は、小アタリ・操作スレ点在するものの目立ったサビも無く、メーターも年代なりの反応をします、レンズもクリーニングを済ませました。 目立つキズなど無く、全体的に見て・・・まぁ、いい方だと思います。

念のためシャッター整備中・・・もうしばらくお時間をいただきます。 新品ではありません・・・ハードな操作を期待される方には不向きです、ご勘弁下さ い。 当時と今ではフィルムの感度も異なり、 高感度フィルムで日中のメイン実用機としてお考えの方はいらっしゃらないと思いますが、いるやも知れません・・・どうぞ無茶はしない で、穏やかな操作でお楽しみいただければ幸いです。

2014年11月28日 ただいま整備中、もうしばらくお待ちください。
2014年11月28日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2015年 1月20日 売り切れました ありがとうございます。

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フォコター 5cm4.5

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ライツ製 フォコター 5cm4.5 DOOCQ

引伸ばしを目的としたライカは当初からライカシステムとして引伸ばし機を 開発、箱型のFILAR、FILIX、FILES、VALFA、VALOYなどを経て1932年に 自動焦点式のフォコマート:FOCOMAT を発表します、その後近接に定評の あったエルマー50mm3.5を暗室作業に適したデザインの引伸ばし専用レンズとして 発表、そして続くように当フォコター50mm4.5が登場するのです。

引伸ばしレンズとして設計されたフォコター50mmは、エルマー50mmもそうですが、 長さ15mmのリングがセット販売された時期もあったと聞いております。 引伸ばしに使用するときに付け、当時バルナック用の接写装置FOCOSLIDE などでは外して使用するための工夫だったようです。 引伸ばし機と接写装置の共用構造上フランジバックが長く 設計されているのでしょう。もちろん引伸ばし機の蛇腹を伸ばせば済むことですからライカ以外の 引伸ばし機でも使用可能。

また、フランジバックの長さをいかして、デジカメ一眼への接続も楽しめそうです。

状態として、年代なりの鏡胴部に機能的に問題のない 塗装のテカリ・スレあります。レンズ自体には拭きスレ・カビなどは無いように見えます。
ライカブームも過去のものとなりつつあります、いまさらフォコターなんて・・・の方にはおススメしませんが、一過性のブームに流される事無く、モノクロ自家処理を楽しまれる方には頂点であり、憧れ・・・だったのです、自分も例外ではありません。


円安のいま 決して割安ではありませんが、お探しの方にお届け出来れば 素直に嬉しく、またスタッフ一同励みになります。

レンズ内に経年の小ボコリ混入しています、念のためクリーニングを検討中、タイトな組み立てなので整備に手間取りそう、クリーニング出来ればいいのですが・・・

2014年11月20日 ただいま整備検討中、もうしばらくお時間をいただきます。
2014年11月27日 整備完了、カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2014年12月20日 売り切れました いつもありがとうございます。

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キヤノン 7S

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キヤノン 7s 50mm1.8

ウェブ上の記述によると・・・VI型シリーズの後継機種でキヤノン初のアラビア数字が型式名に使われた。この時期、レンズ交換式の高級35mmカメラは、交換レンズの制約を受けない一眼レフ式へと大きく移行していた。

キヤノンも既にキヤノンフレックスを発売していたが、距離計連動式は広角レンズ使用時での速写性にすぐれ、シャッターチャンスにも即応できる特性などからニーズは依然として健在であると判断した。

7型はVI型までで実現できなかった露出計を組み込むこと、35mmから135mmまでの各交換レンズに対応できるファインダー機構を取り入れること、同 時に開発を進めていた夢の超大口径50mm F0.95レンズを装着すること等が開発の基本構想であった。 【 キヤノン HP 参考 抜粋 】

7型は、中級機市場にキヤノンが初参入したキヤノネットと共に第7回フォトキナで発表展示され、高級機だったレンジファインダーを中級機市場を狙って利便性、デザインと価格を上手くまとめあげることで大成功。 その後継機としてセレン受光体を cds に置き換え、アクセサリーシューを追加した7s の登場となるのですが、一眼レフへの市場の流れには逆らえず、少数の生産にとどまったキヤノン最後のレンジファインダー機となったのです。

妙なもので、機能的には同様でも希少・・・となると握ったコレクターは手放さず、欲しいコレクターは煽られて・・我こそ得め・・となるのは世の常です。 最終型で人気があるのは認めますが、見つけても「まさか・・・」で後ずさりする羽目になる事が少なくありません。

今回、メーターも年代相応の反応をする 比較的程度のいい7s を入手しました、状態として、巻上げレバー・フレーム切替部に操作スレがあります、また底カバーに持ちまわりなどのスレ点在します、外観をさほど気にせず、手軽にお楽しみいただければと考えております。 完全ピカピカを期待される方には不向きです、ご勘弁下さい。

使い込まれて、シャッター幕にダメージ受けたものや、ファインダーにクモリなどの機械が多い中にあって、まずキレイな方でしょう。 念のためシャッター整備、各部 点検の作業中、もうしばらくお待ち下さい。

2014年11月12日 ただいま整備中、完成後カメラキッズホ-ムページにて販売予定
2014年11月18日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中  XXXXX円


2014年11月19日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ツァイス・イコン ボックステンゴール54

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ツァイス・イコン ボックステンゴール54

GOERZ・・・と書いてゴルツ、ゲルツと読み分かれるところですが、ここでは年長の方に教えられた『 ゲルツ 』とさせていただきます。ほぼ100年前になるのでしょう・・・ガラス製の乾板フィルムからセルロースさらにポリエステル製のシート状フィルムから巻物状 とした各種ロールフィルム用テンゴールが登場します。

当時のカメラは木製、板金製折畳みが主流で、廉価なビギナー用ボックスカメラも組み立てが大変・・・と言うわけで缶々と同様のプレス加工で廉価量産を達 成。その後ツァイス設立後はツァイスブランドとなって1926年から1956年までの30年の長きにわたって生産されたのです。

当機は、前述の1926年のボックステンゴール54型、 ご存知の通り54型には3種類あり120フィルムの6X9cmフォーマットの54/2 116フィルム規格の6.5X11cmフォーマットの54/14 と 今回ご案内の6X4.5cmフォーマットの54 が存在したようです。

いかに中判カメラといっても当事は引伸しよりもでベタ焼きが主流で、現像は職人による名人技。 結果・・いかにフロンターレンズに定評があるといっても、近代レンズとは比べるべくも無いのですが、高価なカメラに比べて手軽なカメラを求めるユーザーに とって、魅力的だったに違いありません。

            
当機は1926年のツァイスブランドのボックステンゴール54型、被写体としては、やはり人物が多かったと思われ、デザイン・携帯性から縦フレームがほと んどです。当機は、その中にあって120フィルム対応の6X4.5cmのセミ判です、右写真 6X9 に比べると、半裁のセミ判ですから 反射ファインダーも横フレームとなり、高さも低くキュートなデザインは初期型の中では希少な存在です。 ほぼ90年前ですから、どう言えばいいのか悩みま すが、機能的に不具合ありませんし、反射ファインダーの鏡面の小サビはご容赦いただくとして、かなりいい状態で残っていると思います。       


30年ものロングセラーですから姉妹機などバリエーションも豊富、ご興味をお持ちの方はその方面をお調べいただければと思います。 さて、ロングセラーの 理由ですが、他社のボックスカメラと比べて、何処がどう違うのか ファインダーも見やすくボディもシッカリしているのです、比べてみるとツァイスファンのこだわりの気持が分りますょ。

念のため、シャッター修理整備・レンズクリーニングを済ませました、実用も可能かと思われます。普通感度のモノクロフィルムを入手され、カメラに合った被写体を探し、「絵」を作るのも楽しいものです。

ただいま、念のため 各部清掃動作確認中、もうしばらくお待ち下さい。

2014年11月 6日 各部清掃点検動作確認中、完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2014年11月 7日 動作確認を済ませました、カメラキッズホ-ムページにて販売中 XXXXX円
2015年  8月15日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ライカ テリート 280mm4.8 + 正像ビゾ

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ライカ テリート 280mm4.8 + 正像ビゾ

10年は過ぎると思うのですが、外国コレクターの某氏邸によせて頂ける機会があり、お邪魔した氏のコレクタルームにガンストック加工されたビゾ付テリート280mmがいい雰囲気で飾られていた・・「 good shape isn't it ...I've seen similar one in Jim Lager'Book 」に「Correct that it...I bought this from him...」と嬉しそうに説明して頂いた。 あのジェームス・ラガーが本に載せるくらいだから相当な値段だとは思うのですが、ご本人は「大人のオモチャさっ・・」 と軽く流すところはカッコよく、自分も出来ればそうなりたいと思ったものです。

感化されたのでしょうね・・・ミリタリー好きの性格から、レンズ一式を揃えて自分で加工して安くあげようとセコい考えも、意外と複雑で費用もかかり途中で挫折、「そのままが一番使いやすいんゃ・・何を考えとんゃ」 のお言葉をいただく事になったのです。

さて、このレンズについて中川一夫氏は・・・カナダ・ライツ社から、TELYT 280mm f 4.8 (11902-N) が発売された。このレンズはTELYT 400mm f 5 と同じ三脚とVISOFLEX 取り付け枠が付き、2段引き出し式のレンズフードを備えて、その先端から基部までの直径が同一寸法の太く重い、このレンズの最近接撮影距離は4mで、愛想 のない黒いレンズであった。

新TELYT 280mm f 4.8はこのレンズから m,feet 併記式を採用している。VISOFLEX I 型用のスクリューマウント付きでレンズ構成は4群4枚となり、外観でも、がらりと姿を変えて足細の格好のよい大幅に軽いレンズに変身した。  【 ライカ物語 中川一夫著 抜粋 】

さて、その新テリートはコンパクトでスタイリッシュにはなったのですが最短は6mと長くなりました。 レンジファインダー機としての性格の強いライカは、当時においては近接にはあまりこだわらず、レンズの描写力、性能を優先したのだと思います。

根強い人気はその凄すぎるところにあるのでしょう、価格的にも手軽にお楽しみいただける価格を予定しております。 レンジファインダー機を無理やり一眼にするような複雑かつ不便で人前では使いたいような使いたくないような、嬉し恥し・・の気持ちの機材もいいものです。

2014年11月 1日 もうしばらく お時間をいただきます。
2014年11月 2日 お待たせしました カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2014年11月 7日 売り切れました ありがとうございます。

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