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レチナ type 117

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レチナ type 117

映画用パーフォレーション付き35mmフィルムを使ってコンパクトなカメラを・・・と考えたのはライカだけではなかったようで、各社なりのフォーマットとマガジンを工夫していたといわれます。 撮影するためには、先ず長尺の映画用35mmフィルムをそれぞれのカメラのマガジンに装填する必要があり、この不便さが35mmフィルムの普及を妨げていたといわれています。

レチナ物語を駆け足で申しますと・・まず、ドイツのナーゲル博士の設立によるカメラメーカー:ナーゲル社の技術に先見性を認めたコダック社の買収からしばらくして、35mmフィルムを専用マガジン(パトローネ)に入れたフィルムと対応する新規格のカメラとしてレチナが発売される事になります。 このあたりの物語は各カメラ雑誌に上梓されておりますので関心をお持ちの方はその方面をお調べいただければと思います。

当レチナ type117 の成功にコダックは喜んだでしょうねぇ、ヒットが出ると人気のあるうちに姉妹機をつくり幅広い市場を狙うのはメーカーの常套手段で、一連のレチナシリーズは、フィルム販売促進のための戦略商品になっていったと思われます。

この レチナ type 117 は、1934年に作られた初代レチナであり、前述のパトローネ入りフィルムを採用した記念すべきカメラと かつぎ上げられ、コレクターズアイテムとして人気があります。 クラシックカメラブームのときは勝手なもので、キレイに再仕上げされたカメラも「まさか・・・」の価格でコレクター間を行ったり来たりだったのです。

正直、ほぼ80年前のカメラです、カメラを収集する趣味など無い時代、「未使用の様なカメラは何処かで誰かが加工しとう と思うたほうがエエ・・・家具や車でも塗り替えるから、職業人には簡単な事なんゃ、追っかけるんもホドホドに・・・」と某コレクターに囁かれた記憶があって悩むところです。

話が脱線気味、さて本機は 年代相応の時代の付いた外観、手軽にお使いいただければと思っております。 念のため各部点検整備を検討中、もうしばらくお時間をいただきます。

2013年11月30日 整備を検討中 動けばいいのですが・・。
2013年12月 7日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2013年12月 8日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ベビーイコンタ

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ベビーイコンタ

1926年に設立されたツァイス・イコンのオリジナル1号がイコンタで1929年に発売された、設計はナーゲル博士率いる技術陣であったとされている・・・。
団塊世代の自分はこの時代を知っている筈もなく、ドブ板踏んで育ってきたわけでイコンタの作りの緻密さも、クラシックカメラブームで改めてというか・・初めて知らされることになったのです。

手元の資料によると、前述のナーゲル博士率いる技術陣は、それまで蛇腹付き折りたたみカメラは前蓋兼ベースボードを開け、その内側のレール上に鳥居部を引き出す・・・従来の乾板用ハンドカメラと同じ形式が主流だったのです。 その後、前蓋を開くに連れ鳥居部が連動して起き上がる様式が開発され、それを発展させ、強力なスプリングによりボタンひと押しで撮影状態にくみ上がるようにしたのがイコンタである。 【Classic Camras Price Guide 2000 他 参照】

複雑になりがちな距離合わせもコダック式の前玉回転式を採用し難無くクリアー、1929年から1956年と商品サイクルの長い時代、基本となるベースモデルからバリーエーション・姉妹機が相当数が展開されたようです。 このアタリは各カメラ雑誌に上梓されていますので関心をお持ちの方はその方面をお調べいただければと思います。

127規格の3X4cm判のベビーイコンタは1932年に発売されますが翌年には120規格の4.5X6cmフォーマットのA型(我が国ではセミイコンタ)が登場し、映画用35mmフィルムを使うカメラがライカ他からも試作実用化され、127フィルムのベビーイコンタは少数のバリエーションで終わったとされています。 

絶対数が少なく、握った人が手放さず使っていたと思われ、市場で状態のいいべビーイコンタを見かけるのは希だと思います。 今回 比較的いい状態でケースにおさまったベビーイコンタを入手出来ました、リム式のT.B.25.50.100 デルバル エバーシャッターに定評のあるノバー5cm4.5をマウントして載せています。

掌(手のひら)に収まりそうなイコンタ・・・チマチマと折りたためる蛇腹式カメラを手元に置いて操作するのもいいものです。

2013年11月29日 ただいま整備中 もうしばらくお待ち下さい。
2013年11月29日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円
2013年11月30日 売り切れました いつもありがとうございます。

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サモカ 28X

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サモカ 28X (セレン式露出計搭載スーパーサモカ 35)

クラシックカメラブームの波に乗るようにして各カメラ雑誌に上梓され、ユニークなデザインのサモカ 35シリーズは一躍メジャーな存在となっていったようです。

サモカ35シリーズはカメラキッズでも度々ご案内しておりますので、ご記憶の方もいらっしゃると思います。 さて、28X はというとシューに後付する露出計を一体とした距離計連動式のレンズシャッター機でノブ巻上げに多重防止機構とした、いわば スーパーサモカ露出計付という取り立てて画期的ということはないのです。 ただ、カメラ産業界で面として完成していたドイツに対して我国は低価格とデザインの点とした特徴を出すしかなかったと思われます。

ユニット化されたパーツを組上げるサモカ35は、個性的な外観と低価格を達成、輸出業者でもあった服部時計店により、かっての対戦国アメリカが1ドル360円で 細かいことは言わず、あれもこれも どんぶり勘定で引き受けてくれたおかげで経済成長出来、つれてカメラ業界の技術開発を促し」一種特殊な震度スケールを持つサモカ35スーパーや28Xの開発の遠因になったのです。

レンズは従来のエズマー45mm3.5 を 50mm2.8 とスペックアップしたレンズを搭載して、差別化のため28X と呼ぶのでしょう。 エズマーですエルマーではありませんぞ、訛ったような、ズミクロンを足して割った様なネーミングがあの時代なのでしょう。 

ともかく ピントリングと連動した距離リングが回転し深度表から絞り値に対応した深度を読み取る・・・このアタリのまとめ方とデザインが人気を支えているのでしょう。

新品ではありません、使用後に保管されたと思われるクラシックカメラです、操作によるスレ、使いなずんで使用感があります。 50年を経た機械に新品なみのコンディション・精度を期待される方にはどうでしょうか・・・正直 ご勘弁下さい。


2013年11月10日 ただいま整備中 もうしばらくお待ち下さい。
2013年11月12日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円2014年 2月 5日 売り切れました いつも、ありがとうございます。

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サモカ EM

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サモカ EM

クラシックカメラブームの波に乗るようにして各カメラ雑誌に上梓され、ユニークなデザインのサモカ 35シリーズは一躍メジャーな存在となっていったようです。

カメラキッズでもサモカ系は何度もご案内しておりますのでご記憶の方もいらっしゃると思います、スペック的には距離計連動式または目測距離合わせ式のレンズシャッター機で、ノブ巻上げに多重防止機構とした取り立てて画期的ということはないのですが、カメラ産業界で面として完成していたドイツに対して我国は低価格とデザインの点とした特徴を出すしかなかったと思われます。

ユニット化されたパーツを組上げる一連のサモカは、個性的な外観と低価格を達成、輸出業者でもあった服部時計店により、かっての対戦国アメリカが1ドル360円で 細かいことは言わず、どんぶり勘定で引き受けてくれたおかげでサモカはもちろん、日本のカメラ業界全体が潤い成長することが出来たのは確かです。

さて、サモカ EMは距離計連動式のスーパーサモカの姉妹機として主に海外向けに発売されたようです、機能的なスペックとしてレンズはエズマー45mm3.5・・・エルマーではありませんぞ、訛ったような、ズミクロンを足して割った様なネーミングがあの時代なのでしょう。 ともかく 目測式距離合わせと読み取り式非連動セレンメーターを載せ、上級機のスーパーサモカ風のデザインにまとめ、チマチマとしたコンパクトなボディは もう満艦飾・・・このアタリのまとめ方とデザインが人気を支えているのでしょう。

当機は、ありがちな巻き上げノブ押さえバネの欠損せず、操作スレ点在するものの目立ったサビも無く年代を考えると まぁいいほうでしょう。セレン受光部にH・L切替カバーとのスレによって下地の見えるスレあります。目立つところです、気にされる方は不向きです。

年代もあり、念のためシャッター・ファインダー整備中、もうしばらくお待ち下さい。

2013年11月10日 ただいま整備中 完成後カメラキッズホームページにて販売予定。
2013年11月12日 整備完了 
カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2013年11月13日 売り切れました いつもありがとうございます。

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ズノー搭載・・・ハルマ44

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ハルマ 44 Halma 44

またかの二眼レフ・・でも、あまり知られていない Halma 44 のご紹介、しばらくお付き合いいただきます。

あの戦争後、日本では中判フィルムを利用する2眼レフの流行につれ、品薄の売り手市場に町工場的規模のメーカーが乱立し板金加工で組みあげる頃から、精度向上と合理化としたダイキャストボディを採用し、機械加工・シャッター・レンズと製造部門が分業化し、ローライの特許が切れるにつけ、ローライに近づいていったのは仕方がないのでしょう。

今回ご紹介のハルマ 44のハルマカメラはというと、それがよく分かりません、手元の資料にも記述が無く、カメラキッズでも過去に・・・といっても開店当初にズノーレンズを載せた4X4の二眼レフを入手した事があり、それがハルマ 44だったのかというと記憶がぼやけて、入手先のビジネスパートナーに尋ねど不得要領な返事で曖昧模糊・・・。

ネット散策中、「ハルマと思しき二眼レフが Elegaflex と Echoflex としても.K.K. Lustre Camera から1950年頃に発売されていた・・・」 にヒット。 内容は、K.K. Lustre Camera はその後 Lustre Kouki K.K. となり、さらに社長であったHara Giichi 氏により 多分 Hara Seisakusho・・・という社名変更時にアクセサリーシューにH・Sのイニシャルを刻みハルマフレックスとして発売している。・・・となっていました。 

過日、前述内容と一致する6X6判のハルマフレックスをご案内しておりますので、ご記憶の方もいらっしゃると思います。そのシュー部にもH・Sの刻みがありましたから、上記と一致する機種だったと思われます。

さて・・当機は、ダイキャストボディに、あの帝国光学のズノー6cm2.8をB.1.2.5.4.8.15.30.60.125.250.500とセルフ付のコパルMXVシャッターにマウントして載せています。 フィルム装填はスタートマーク式の自動停止式フィルム送り、また手動シャッターセットではあるのですが、レンズ先端が丸でなくバヨネットで、コパル製MXVシャッターを載せ、ズノーからレンズ供給されるほどですから、分業化が確立された円熟期の高級二眼レフの位置づけになるのでしょう。

今となっては、まず見かけることの無い機械だといえると思います、 さりげなく書斎に置かれて同趣の方の反応をみては・・・ひとり楽しむのもいいものです。

2013年11月 8日 ただいま整備中、もうしばらくお待ち下さい。
2013年11月23日 整備完了 カメラキッズホームページにて販売中 XXXXX円

2013年11月23日 売り切れました いつもありがとうございます。

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